岡山国際サーキットで行なわれたスーパーGT開幕戦。37号車Deloitte TOM'S GR Supraは7位だった。昨年は上位入賞を果たせず苦しいシーズンとなった37号車だが、今回の岡山戦はトップ5かそれ以上も狙えるパフォーマンスを見せた。
37号車は予選Q1で笹原右京が8番手、Q2でジュリアーノ・アレジが11番手となり、合算タイムで最終順位は11番手。後方グリッドからのスタートとなったが、1周目の混乱を掻い潜って7番手に上がると、そこからはスタートドライバーの笹原が52周を走るロングスティントを敢行。見た目上はトップとなり、単独での走行となった。
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「レースペースは落ちなかったし、むしろタイヤが古くなってきたタイミングの方がバランスが合っていた」と振り返る笹原。ロングスティントということで燃費走行が必要だったが、「うまくやり切れた」と語った。
そこからバトンを受け取ったアレジは、7番手を走行しながらフレッシュタイヤの利を活かして前を行く3号車Niterra MOTUL Zに近付いた。そして残り9周のヘアピンで3号車に並びかけたが接触しコースオフ。ここでタイムをロスした。なおこのインシデントに関しては3号車のドライバーである三宅淳詞に警告の黒白旗が出されている。
その後もGT300車両との競り合いの中で接触されるなどの不運もあり、最終的に3号車を追い抜くには至らなかった37号車。7位でのフィニッシュとなったが、5位集団でバトルを繰り広げた上、4位の38号車KeePer CERUMO GR Supraの4秒差でフィニッシュするなど、上位入賞も見えるレースだったと言える。
笹原は、レース中に周回遅れの12号車MARELLI IMPUL Zに行く手を阻まれたことに若干不満げではあったものの、その他アレジが遭ったアクシデントなどを抜きにすれば、自分たちなりにパフォーマンスを引き出せたのではないかと総括した。
「クルマに関しては、特に後半良かったと思いますし、後半は(タイヤの)マイレージもフレッシュだったので、5位……もしくはもう少し早めに(前に)行けていたら4位もあり得たと思うので、その辺はポジティブです」と笹原は言う。
昨年は最高位6位、年間ランキング15位と不本意なシーズンに終わった37号車の笹原、アレジ組。笹原は昨年末、37号車には「難しい問題」が起きており、それが解決すればパフォーマンスを上げられるはずだと話していたが、その問題に関しては、シーズンオフの間に改善が見られたようだ。
「去年の37号車は……色々あったんです(笑)」と笹原は苦笑する。
「その原因に対して、TCD(トヨタ・カスタマイジング&ディベロップメント)さんも介入してくれて、みんなの力で1月のセパンテストを走ったら『すごい速いじゃん』と。当時は2023年仕様の空力パッケージでしたが、自分的には今までのスープラとは全く違うスープラが出てきたような感じでした」
トヨタ陣営に加入して2年目となる笹原としても、ようやくスタートラインに立った感覚があるという。笹原はここからコツコツと積み上げていきたいと語った。
「去年は霧の中にいる感じで、『なんでこんなことが起きるんだろう?』というか、辻褄が合わない部分がありましたが、去年の後半から今に至るまではすごくクリアになってきています」
「マイナスからのスタートでしたが、今はようやくゼロ付近まで来ていると思うので。ここからですね。飛び級せずにコツコツ積み上げれば必ず良いものが出来上がるという自信はあるので、そこを踏み間違えないようにしたいです」
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